転職に対するイメージも変化し、いまでは40代、50代でも転職する方が増えています。
今までの経験を活かした同じ業種の場合は、新しく活躍できる会社を見つけることが可能と考えていますが、未経験の業界の場合は難しくなります。
転職が難しいことを理解した上で、それでもIT業界への転職を希望した場合、どのような求人があるのか。
現実的には社内サポートデスクになると考えられます。
このような方向け
- IT未経験だが転職を考えている40代の方
- IT未経験の場合、どのような求人があるのか知りたい方
書いた人の経歴
中小規模のSES企業にて約20年間働いたのち、同じIT業界の派遣(無期雇用)に転職。テストからテスト設計、サーバ系の運用保守から設計まで様々な会社を転々としながら経験を積んできました。SES企業の現実、良い点も悪い点も経験済です。
IT未経験者の求人について
IT未経験の場合、どのような求人があるのか、どのような仕事があるのかというと、以下が代表的なものになります。
未経験者向けの仕事
- プログラミング
- 監視業務
- サポートデスク
ただし、年齢的なことを考慮するとプログラミングは言語の習得スピード、監視業務については夜勤などがあるため、40代未経験者を採用する会社は少ないと考えています。
サポートデスクの場合は、説明の仕方、話し方など、年齢相応の落ち着きなどが考慮され採用される可能性があります。
プログラミング
プログラムは言語さえ覚えてしまえば仕事が出来ます。
組み上げるためのテクニックなどは必要となりますが、正直不格好なプログラムでも処理を動かすことは可能ですので。
全体の処理を考慮して組み上げる箇所は、難易度が上がりますが、パーツ部分だと難易度は低めになります。
ただし、この「覚える」こと自体が40代には難しい可能性があります。
勉強はもちろん、スクールに通うなどの初期投資は必要だと考えられます。
監視業務
運用業務の中に「監視業務」があります。
サーバやネットワークに問題があった場合に、検知し通知するシステムのことです。
監視のシステムをチェックし、問題が検知されればマニュアルに従い処理をします。
基本的に問題の原因を調べたりすることは無く、運用担当や保守担当への連絡が主な仕事となっているため、未経験者でも作業を行うことが可能です。
監視する対象にもよりますが、基本的には365日24時間で行われているため、夜勤や長期休暇中でも仕事が発生すると考えていた方が良いです。
サポートデスク
社外向けのコールセンターではなく、社内向けのサポートデスクの業務です。
大企業になればなるほど、多くのシステムを導入しており、社員から派遣、請負会社など色々な人がそのシステムを使用します。
システムの種類が増え、人が増えると、様々な申請、問い合わせが発生します。
この申請や問い合わせの一次受付をする業務になります。
マニュアルに書いてあることを聞いてくる方、想定外の質問、怒りながら連絡する方、様々です。
その対応を行うためには、ある程度柔軟な考え方を持つ必要があります。
この柔軟性は一般的にある程度年齢を重ねた方の方が持っているため、40代でも採用される可能性があります。
考慮した方が良いポイントについて
ITに限らず、未経験の職種への40代での転職で考慮しておいた方が良いポイントを記載します。
ポイント
- 職場環境が良くない可能性がある
- 年収は低くなる
- 正社員は諦める
職場環境が良くない可能性がある
40代の未経験者を採用する企業はどのような会社かを考えてみてください。
仕事はあるが人が居ない、というような特殊な仕事や人がすぐ辞める仕事である可能性が高いです。
難易度が高い仕事、特殊な仕事であれば未経験者ではむりです。
そう考えると、人がすぐ辞める、人が嫌がる仕事である可能性が高くなります。
年収は減る
未経験で入社するため、年収が減ることは確実です。
良くて300万前半程度と考えておいた方が良いです。(25万×12か月程度)
賞与が少ない、または無いような会社も多いため、現実的にはこの程度かと想定されます。
正社員は諦める
SES企業を含めた会社の正社員にいきなりなることは難しいと考えられます。
まずは契約社員から開始する可能性が高いです。
簡単に言うと、有期雇用の派遣に近いです。
(SES企業で常駐先の仕事があるときだけ、その会社の社員として常駐先で仕事をする)
実績が出てくれば、SES企業の正社員になれる可能性も高くなります。
転職を成功させるポイントについて
40代の転職の場合は、他の方よりも優位になるポイントが無ければ難しいです。
その為、少しでも今までの経験を活かせる求人、事前の資格取得などを行っておく必要があります。
転職を成功させるポイント
- 経験を少しでも活かせる求人を選ぶ
- 転職前に資格の取得が必要
経験を少しでも活かせる求人を選ぶ
今はどのような職種でも、様々なシステムを導入しています。
その為、転職前の業界のシステムを作っているようなIT企業、求人を選ぶと成功する可能性が上がります。
流通であれば、場所を特定するためのシステム、工場であれば、機械を制御するシステムを主に扱っているIT会社です。
業界独特のルールや、この機種は触ったことがある、このメーカーはここに問題があったなどの、経験を活かせることが出来ます。
また、フィールドエンジニア(エアコンが動かなくなったら、現場に行って復旧させるようなイメージの仕事です)として採用される可能性も出てきます。
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転職前に資格の取得が必要
入社出来てから勉強するという考え方では転職は難しく、事前に資格を取得する位の意識を持つ必要があります。
資格を取得したのに転職できなかった場合、勉強した時間と受験費用が無駄になった、という考え方は変えた方が良いです。
そもそも、IT業界で働くには常に勉強が必要になります。
転職できたとしても、失敗したなと思わないためにも、このことは理解しておく必要があります。
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さいごに(40代IT未経験者でも求人はある)
40代のIT未経験者の転職は戦略が無ければ可能性はかなり低くなります。
ただし、前職の経験、知識を活かすことが出来る求人があれば、少し可能性は高くなります。
それでも40代での未経験転職が厳しいことに変わりはありません。
実際に転職サイトや転職エージェントに登録をしてみると、求人を見ることが出来るため、本気で転職を考えている場合は登録して現実を確認してみることをおススメします。