IT業界では多くの人が派遣やSES契約で働いています。
しかし、ネットやYoutubeなどを見ると客先常駐の派遣やSES企業は辞めておけとよく書かれています。
そのような内容を見ていると、デメリットしかない様に考えてしまうと思います。
では、実際はどうでしょうか。
私は約20年間、SES企業で色々な仕事をしてきましたがメリットも十分にあると考えています。
それは、現場での実業務が多いため、経験や知識を積み重ねることが出来る点です。
このような方向け
- SESや派遣(無期雇用)に就職したが不安な方
- 入社してからSES企業だと分かった方
書いた人の経歴
中小規模のSES企業にて約20年間働いたのち、同じIT業界の派遣(無期雇用)に転職。テストからテスト設計、サーバ系の運用保守から設計まで様々な会社を転々としながら経験。SES企業の現実、良い点も悪い点も経験から分かっています。
派遣、SESでもメリットがあると考える理由
IT業界で働いている方は知っていると思いますが、多くの職場で派遣やSES契約の方は在籍しています。
社員だけで仕事を行っている会社は非常にレアとなっています。
派遣やSESの仕事は実作業的なものが多いですが、手を動かして操作することで、知識や経験を得ることができます。
経験を積むことで、管理側へキャリアアップすることもあると思いますが、実務も出来て管理もできる方は非常に重宝されます。
職場での派遣、SESについて
IT業界に就職、転職したいけど派遣会社やSES企業しか無理そう。
実際、SES企業に転職したけどネット情報を見ていると不安しかない。
そういった方は多いと思います。
しかし、誰もが一度は聞いたことのある大企業メーカーや、発注元となるような企業への就職は競争率が高く難しいです。
その為、IT系企業の多くは派遣やSESになっており、発注者側の企業に入社出来る人は限られています。
IT業界はピラミッド構成となっており、多くの派遣やSESは2次受け、3次受けとなります。
そのため、ネガティブな情報が多くなるのは当然です。
ネガティブな意見は書き易いが、ポジティブな意見は書き難いのもあると思います。
また、色々な職場で働くことが多くなるため様々なシステムに触れることが出来るのもプラスになります。
知識や経験は大切な自分自身の資産のため、多くの職場で行かせることが出来ます。
キャリアアップを考えた社内での別プロジェクト参画や、転職などにも生かせます。
SESや派遣で働く場合に意識すべきこと
社内でキャリアアップできるチャンスがあれば挑戦すべきです。
また、在籍しているSES企業でこれ以上のキャリアアップが難しい場合は管理側への昇進を目指すか、転職を考えてください。
管理側への昇進については、会社によって基準が色々とあります。
売上、会社への実績アピール、社内業務をできる限り行うなど。
また、転職するにしても知識経験の他に対外的に証明できる資格の取得は積極的に行ってください。
実績プラス、その実績に関する資格の保持は転職活動でかなり有効になります。
メリットもあるが条件がある
メリットと考えるのは30代まで
派遣やSESにもメリットがあると記載しましたが、条件があります。
それは年齢です。
社内の昇進にせよ、転職にせよ、残念ですが年齢が高くなればなるほど難しくなってきます。
昇進について年齢制限はないかもしれませんが、今後の会社のことを考えれば若く優秀な社員が居ればそちらを優先するでしょう。
また転職についても30代後半、40代になれば一般的には難しくなってきます。
ただ、30代前半の場合は、知識実績、またそれに伴う資格などがあればかなり転職活動に有効です。
その年齢だと、職場のチーム内でリーダーもしくはサブリーダー的な役割をしている方も多く、会社から見ても一番稼げる年代の為です。
さらに、SESや派遣会社だけでなく、発注元のメーカーへの転職も可能です。
その為、数年後の将来を考えた働き方が重要です。
数年先を考えた上で、今の会社に残って定年まで仕事をすると決めるのか、何も考えずに流されるまま今の会社に在籍するのとでは全く違います。
ちなみに、30代後半、40代での転職が難しいと記載しましたがIT業界の場合は派遣会社やSES企業の場合は転職自体は可能です。
簡単ではないですが、実際私も40代で同じIT業界で転職をしています。
ただ、その場合は転職エージェントを利用することをおススメします。
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新卒で派遣(無期雇用)はもったいない
実際に手を動かして知識や経験を得ることができますが、新卒で派遣会社への入社はおススメしません。
なぜなら、「新卒」は就職活動において大きなアドバンテージとなっており、入社への難易度が高い企業、社内SEへ挑戦をした方が良いと考えているためです。
社内SEで経験や知識を積めば、派遣やSESよりも大きな報酬(年収)を得ることも可能です。
また、合わないと判断し転職活動を行ったとしても、社内SEへの転職に比べ、派遣やSES企業への転職の方が競争率が低いためです。
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さいごに(派遣やSESにもメリットはある)
派遣やSESに対するネガティブな情報が多いため、考え方によってはメリットになる点もあります。
ただ、派遣やSES企業で働く人は、数年先を常に考えて自分自身で仕事の仕方を判断する必要があります。
派遣やSES企業でもデメリットだけではないことを理解しておいてください。