IT業界で仕事をしてみたい、という方は多いと思います。
SE、プログラマなどITにも色々な仕事がありますが、その中に「保守」「運用」があります。
仕事内容は、簡単に書くとシステムが正常に稼働していることを確認する仕事です。
仕様通りに開発してるので、正常に動くものでしょ?と思われるかもしれませんが、完璧なシステムは存在しません。
日々、色々な問題が発生します。
この「問題」を対応、解決するのが「保守」になります。
「運用」はシステムの管理、サーバでいうと具体的にはwindowsセキュリティパッチの適用や定常作業等が該当します。
基本的に、両方をまとめて「保守運用」業務と呼ばれています。
私は5年インフラ系の保守運用に携わっているため、保守運用の仕事をするためには、どんな知識が必要なのかを紹介します。
また、保守運用からのキャリアアップにはどのような物があるのかも記載します。
このような方向け
- インフラの保守運用に必要な技術を知りたい方
- 保守運用からのキャリアアップについて知りたい方
書いた人の経歴
中小規模のSES企業にて約20年間働いたのち、同じIT業界の派遣(無期雇用)に転職。テストからテスト設計、サーバ系の運用保守から設計まで経験しています。
(はじめに)必要な知識はシステムによって大きく異なる
どのようなシステムに対して保守運用を行うか、また作業範囲によって必要な知識が大きく変わってきます。
システムにて障害が発生した時に通知するための監視システムの保守運用、仮想環境のサーバの保守運用、インフラ周り、またはアプリ周りの保守運用などです。
ここではインフラ周り、サーバの保守運用について記載をします。
インフラ系保守運用で必要な知識
インフラ系の保守運用では、インフラ周りの知識、つまりOSの知識が必要になります。
また、現在では仮想サーバが主流になっているため、仮想環境についての知識も必要になることがあります。
その他、解析や報告書の作成が必要になることが多いため、ドキュメント作成能力もある程度必要ですね。
ただ、「知識」と言われても具体的に何をすればよいのかが分からないと思います。
仕事内容によって大きく変わるため、これが全てではないですが、私の経験から必要な「知識」について例を挙げていきます。
windowsの知識
利用者から問い合わせが発生するアカウント関連、また障害が発生した際に確認するイベントログ関連の確認が多いです。
単純な確認の場合は、コマンドプロンプトから確認できることが多いため、コマンドを知らない方は覚えておいても良いと思います。
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Linuxの知識
Linux関連もアカウントについての問い合わせは多く発生します。
また、障害が発生した場合のログの確認は必要となりますので、ログ関連の知識はあった方が良いですね。
LPIC等の資格があるため、体系的な知識を得るためのは取得を目指すことをお勧めします。
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HP-UXの知識(Linuxとは異なる部分)
HP-UXはRHEL等の他のLinux系とか異なる操作が多くなっています。
仮想マシンの操作方法は基本操作のため、知っておく必要があります。
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テキストエディタの知識(作業効率化)
障害が発生した時はログの解析が必要になります。
ログの整形や、検索を容易に行える機能がテキストエディタにはあるので、作業効率化のために機能を覚えていきましょう。
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技術的な知識以外にも必要な知識
障害の対応についてはOSの知識、仮想環境の知識など、技術的な知識があれば解決できます。
しかし、実際の業務では報告書等、技術では無い作業が多くあります。
技術以外に知っておいた方が良い知識について記載します。
Excelの知識(集計や資料作成)
保守運用に限ったことではないですが、報告書で表やグラフを使用します。
分かりやすい資料とは図表で直感的に分かりやすく見やすい資料のため、Excelの機能についても知っておいた方が良いです。
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外部監査について
運用しているシステムにもよりますが、正しく「運用」されているかの監査(チェック)が行われることがあります。
外部監査は社外の監査担当会社が運用をチェックします。
「監査」というワードは知っておいた方が良いです。
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監視ツールの知識
障害を検知するための監視ツールの知識になります。
JP1やZabbix等、色々とありますが、大きいシステムの場合は専用の監視システムを運用するチームがいることが多いです。
保守運用するシステムが使用している監視ツールの概要、仕組みについては知っておくべきです。
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保守運用の引継ぎについて
知識とは少し異なりますが、保守運用の業務を開始する時に必要な情報は明確にしておく必要があります。
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保守運用からのキャリアアップについて
保守運用業務からのキャリアアップとしては一般的には以下のようになっています。
運用業務=>保守業務=>構築業務=>設計業務=>要件定義
あくまで一般的であって、全てがこれに当てはまるわけではありません。
ネットワーク側のプロフェッショナルになる等、色々なキャリアアップは存在しています。
ここで記載しておきたいことは
「上流工程の業務に携われるように常にアピールすること」
になります。
運用保守業務をするなら、「構築業務」にキャリアアップ出来るように上司に常にアピールすべきです。
キャリアアップを狙える時に上流工程の業務に携わった方が、その後の作業の幅が増えるためです。
設計業務を経験した人は、保守運用業務でも重宝されます。
もしも、勤めている会社では今以上のキャリアップが難しい場合は、上流工程を目指し転職するのも一つの選択肢と考えています。
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最後に
保守運用の業務を行うためにはどんな知識があった方が良いのかを記載してきました。
実際のところ、保守運用の体制がしっかりしている所は、手順書も整備され障害自体も少なくなっています。
ただ、日々障害が発生し、手順書も無いような状況で運用を行っているところも多いです。
また、契約にもよりますが運用は24時間365日のため、体制が出来ていないと休みが取り難いです。
更に、いつ何が起こるかが分からないため、作業の計画を立てることも難しいです。
この様な現実があるからこそ、保守運用業務を行っている人は「上流工程へのキャリアアップ」を積極的に目指した方が良いと考えています。