運用保守

初心者用テキストエディタ使用のすすめ(キーマクロ)

テキストエディタって高機能といわれるけど、何が出来るの?

テキストエディタと言えば、色々なツールが無料で提供されています。

サクラエディタ、K2エディタ、emエディタ、秀丸(一定期間は無料)など。

基本的には「テキスト」エディタなので「文字」を書くだけのツールですよね。

見た目やカーソルの位置が見やすいので、見易さだけを求めて使っていた時期が私にはありました。

ただし、一度テキストエディタの便利な機能を知ってしまうとメモ帳では満足出来なくなります。

今回は「キーマクロ」について紹介をしたいと思います。

もしも、何かのログや、情報のリストの整形を行うような作業をしていた場合は、この機能を上手に使うだけで、作業時間が半分以下になります。

はじめに

テキストエディタは色々ありますが、ここではサクラエディタの画面を使って記載していきます。

基本的に他のテキストエディタにもある機能です。

キーマクロって?

入力したキーボード操作を記録し、繰り返し実行する機能

文字入力を行う場合、当然キーボードで打ち込みますよね。

間違ったら「Del」キーを押しますし、カーソル位置を移動させたい時は矢印キーを、文字を選択したい場合は「Shift」+矢印キーで文字を選択します。

このキーボード上の操作を記録(記憶)してくれる機能になります。

記録したキーボード操作は呼び出すことが出来ますので、同じキーボード操作を繰り返し行いたい場合にキーマクロは非常に有効な機能になっています。

イメージし難いかもしれないため、実行例を次に挙げておきます。

キーマクロの実行例(サクラエディタ)

サクラエディタを使って簡単なキーマクロの実行例を書いてみます。

以下の様な適当なリストを作成しました。

カーソル位置は1行目の1列目になっています。

キーマクロとして「→」「→」「*」「←」「←」「←」「↓」のキー操作を記録させます。

「2」と「3」の間に「*」が入って、カーソル位置は2行目の1列目になりました。

このキー操作を登録したので、あとはキーマクロの実行を選択するだけで同じ処理をしてくれます。

「→」「→」「*」「←」「←」「←」「↓」の7つのキー操作が、「キーマクロの実行」(Shift+Ctrl+L)一つで出来るようになりました。

キーマクロの使い方(記録開始)

キーマクロは「ツール」メニュー内にあります。「キーマクロの記録開始」になります。

ショートカットキーも設定されていますので「Shift+Ctrl+M」でキーボード操作の記録を開始するか、マウスでクリックしてキーボード操作の記録を開始してください。

キーマクロの記録が開始されると、ファイル名の場所に「【キーマクロの記録中】」が表示されます。

この表示になった後のキーボード操作はすべて記録されます。

キーマクロの使い方(記録終了)

キーマクロの記録終了もメニューの「ツール」内にあります。

「キーマクロの記録終了」、ショートカットキーの場合は「Shift+Ctrl+M」になります。

画像を見てもらうと分かりますが、記録の終了と同時に色々な操作を行うことが出来ます。

記録の終了と同時に、もうキーマクロの実行もするよ、という場合は「キーマクロの記録終了」ではなく「キーマクロの記録終了&実行」(Shift+Ctrl+L)を選択しても良いと思います。

もしも、キーマクロで記録したキーボード操作を保存しておきたい場合は「キーマクロの記録終了&保存」(Ctrl+M)を選択してください。

キーボード操作の記録が「.mac」という拡張子で保存することが可能です。

ちなみに、この「mac」ファイルですがキーボード操作の内容が記載されているだけです。

キーマクロの実行例で操作を行った「→」「→」「*」「←」「←」「←」「↓」の記録になります。

キーマクロの使い方(キーマクロの実行)

「ツール」メニューにある「キーマクロの実行」、ショートカットキーは(Shift+Ctrl+L)を選択することで実行できます。

繰り返しキーマクロを実行したい場合は、ショートカットキー(Shift+Ctrl+L)を繰り返し押した方が早いですね。

ショートカットキーの長押し(Shift+Ctrl+Lキーを押しっぱなし)でも繰り返し実行されます。

注意点について

キーマクロの実行を繰り返し行う際の注意点としては、フォーカスが一番下まで行った場合です。

ファイルの最後だろうが、記録されたキーボード操作を単純に繰り返すだけの機能ですので予期しない状態になることがあります。

キーマクロの実行例項目のキーボード操作「→」「→」「*」「←」「←」「←」「↓」を最後まで繰り返した場合、次の画像の様な表示になります。

ここで、「キーマクロの実行」を気にせずに繰り返し実行すると・・・。

となってしまいます。

左右のキーボード操作でフォーカスの移動はしますが、文字「*」の入力が繰り返し実行されます。

「↓」キーは、ファイルの最後なのでフォーカスの移動ができない状態ですね。

このキーマクロの実行例では矢印操作と文字操作だけだったため、キーマクロの実行をやりすぎた個所が直ぐわかり修復可能です。

ただ、複雑なキーボード操作をキーマクロで実行した場合は、修復が難しい状態になります。

ファイルの最後までキーマクロの実行を行う場合は、ショートカットキー(Shift+Ctrl+L)の連続実行はやめた方が良いと思います。

キーマクロでよく使う「キー操作」

ここまで書いてきた通り、キーマクロはキーボード操作を記録し、呼び出す機能となっています。

では、矢印キーによるフォーカス移動、文字入力以外にどのような便利なキーボード操作があるのでしょうか。

私が良くログの整形で使用してるキーボード操作を記載します。

次を検索[F3]

「次を検索」が「F3」キーとなっています。

このキーを使うことで、検索にヒットした文字列を含む行に対してのみキーボード操作を行うことが可能になります。

以下のリストは「*a」という文字列で検索を行った状態です。

「F3」(「*a」を検索)「→」(フォーカスの移動)「Ctrl+→」(フォーカスを行の最後に移動)「,00」(文字列入力)

のキーボード操作をキーマクロで登録し、実行することで以下の様な結果となります。

文字の変換

小文字、大文字変換が地味に使えます。

ショートカットキー(Ctrl+F6、Ctrl+F7)もあるため、キーマクロに保存も簡単です。

テキストエディタの便利な機能

テキストエディタの便利な機能について別記事も書いています。

初心者向けテキストエディタおすすめ機能(Grep検索)

まとめ

全てのキーボード操作を記録するため、ファイルサイズが大きいほど、単純操作の繰り返しであればあるほど、使い勝手が良く、時間の短縮にもなります。

注意すべき点としては、データの最後を判断できないため、最終行でキーマクロを実行すると意図しない操作をしてしまいます。

ここだけ注意すればかなり使い勝手が良いと思いますので、無料のテキストエディタも多いので、是非使ってみてください。

-運用保守
-