HP-UX(Integrity VM)環境の保守運用業務に就いたけど、ゲストOSの操作ってどうするの?
そのような方向けへ、私が過去にHP-UX保守運用業務でよく使用していた基本的なコマンドを紹介します。
はじめに
保守運用の仕事で触れた「HP-UX 11i v3」環境について情報を記載しています。
環境によっては記載情報と異なることが多くあるため、コマンドなどの実行は自己責任でおねがいします。
HP-UX(Integrity VM)って?
一般的なVMware vSphereと似た考え方の仮想環境です。
詳細な機能は違いますが、基本的な考え方は同じでホストOSがESXiかHP-UXかの違いになります。
私が触れた環境はホストとなるHP-UX上に、ゲストOSとなるHP-UXが4つ稼働している環境でした。
ゲストOSの状態確認(hpvmstatus)
ホストOS上で実行します。
色々な引数がありますが、状況を知りたい場合は特に指定せず実行すればよいです。
コマンド:hpvmstatus
実行結果(サンプル):
「Virtual Machine Name」「State」が確認すべき項目となっています。
State項目でゲストOSが起動状態(On)か停止状態(Off)かの確認が可能です。
ちなみに、起動後にしばらく時間がたっても「On(OS)」にならず「On(EFI)」のままの場合は、OSが起動途中でハングしているなどの可能性が高いため、要確認となります。
ゲストOSの起動(hpvmstart)
ホストOS上で実行します。
引数として起動対象のゲストOS名を設定する必要があります。
ゲストOS名はhpvmstatusコマンドで確認が可能です。
コマンド:hpvmstart -P {ゲストOS名}
実行結果:ゲストOS起動時のログが表示されますが、最終的に次のログが表示されれば起動完了となります
「hpvmstart: Successful start initiation of guest 'ゲストOS名'」
起動したかの確認はhpvmstatusコマンドで確認してください。
ゲストOSの停止(hpvmstop)
ホストOS上で実行します。
引数として停止対象のゲストOS名を設定する必要があります。
ゲストOS名はhpvmstatusコマンドで確認が可能です。
コマンド:hpvmstop -P {ゲストOS名}
実行結果:確認画面が表示され、「y」を入力することでゲストOSが停止します。
「hpvmstop: Stop the virtual machine 'ゲストOS名'? [n/y]」
停止されたかの確認はhpvmstatusコマンドで確認してください。
ゲストOSのリソース変更(hpvmmodify)
ホストOS上で実行します。
実行する機会はほぼ無いですが、ゲストOSのメモリ変更の際のコマンドを例として記載します。
コマンド(メモリ変更):hpvmmodify -P {ゲストOS名} -r {メモリ量}
実行結果:何も表示されないため、hpvmstatusコマンドで割り当てられたメモリ量を確認してください。
ゲストOSのコンソール接続(hpvmconsole)
ホストOS上で実行します。
引数としてコンソール接続先のゲストOS名を設定する必要があります。
ゲストOS名はhpvmstatusコマンドで確認が可能です。
コマンド:hpvmconsole -P {ゲストOS名}
実行結果:MPメニュー(vMP MAIN MENU)に遷移します。
接続した後のMP(Management Processer)でよく使用したコマンドについても記載します。
コンソール接続の終了
MP画面のトップにて次のキーボード操作を行います。
キーボード操作:X
ゲストOSへのログイン
MP画面のトップにて次のメニューを選択(キーボード操作)します。
選択メニュー:「CO: Console」(COを入力)
実行結果:ゲストOSのログイン画面(ID入力画面)に遷移します。
ログインIDの入力カーソルが表示されない場合はEnterを一度押下してください。
もしもIDの入力を行った場合に大文字固定になってしまっていた場合は次のキーボード操作を行ってください。
キーボード操作:Ctrl+D
ゲストOSからのログアウト(MPメニューへ戻る)
ゲストOSからログアウト操作を行った後、次のキーボード操作を行います。
キーボード操作:Ctrl+B
実行結果:MPメニュー(vMP MAIN MENU)に遷移します。
ゲストOSからのログアウト(exit)を行ってから戻るようにしてください。
さいごに
HP-UX環境の情報は私が業務を行っていた当時、あまり見ませんでした(英語のサイトがほとんどでした)
ゲストOSの操作について調べている方の助けになれば幸いです。