転職する理由として、年収が低い、仕事が忙しすぎるなどがあると思います。
年収が低いのに、仕事が忙しすぎる場合は転職活動を始めることをおススメしますが、年収が低いが残業がほぼ無い場合は、転職すべきかを一度よく考えてみた方が良いです。
年収が高い仕事は基本的に残業がある可能性が高いためです。
このような方向け
- 残業がほぼ無いが、年収が低いため転職したいと考えている方
- 年収には満足しているが、仕事が忙しすぎて転職したいと考えている方
- 残業をしているのに年収が低いため転職したいと考えている方
書いた人の経歴
中小規模のSES企業にて約20年間働いたのち、同じIT業界の派遣(無期雇用)に転職。テストからテスト設計、サーバ系の運用保守から設計まで様々な会社を転々としながら経験を積んできました。SES企業の現実、良い点も悪い点も経験済です。
年収が高い仕事とは
ある程度の年収があり、かつ時間的な余裕、つまり残業がほぼ無いような仕事は限られています。
IT業界で色々な会社を見てきましたが、私が知っている限りそのような会社はなかったです。
名前を聞けば誰もが知っている会社でも、SESで仕事をしたことがありますが社員の方はかなり忙しくされていました。
そのため、年収が高い仕事は次のような仕事と認識する必要があります。
年収が高い仕事
- 残業が多く発生する
- 責任のある立場
残業が多く発生する
年収と言われると、源泉徴収などに記載されている金額をいう方が多いと思います。
当然ですが、これにはその年の残業代が含まれています。
残業が多い業務、案件であれば年収は増えますし、残業が無い業務であれば年収が下がるのが普通です。
高い年収である場合は、ある程度の残業が発生する仕事であることを前提で考えておく必要があります。
ちなみに、どのような業務に残業がおおいのか。
一例ですが、大規模でスケジュールの修正が難しい業務が該当します。
少人数で行うプロジェクトの場合は、誤差修正をしやすいため、そこまで大幅な残業が発生することが少ないですが、大きなプロジェクトの場合は異なります。
色々な会社間でのやり取りや、仕様の修正・変更などにも会議や承認など、かなり時間が必要になるためです。
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中小規模のSES会社の場合の実際の年収推移をグラフ化してみました。
責任のある立場
プロジェクト全体を管理するような立場になれば当然年収は高くなります。
管理者という立場になれば、当然高年収になるのはわかると思います。
この立場になるためには、相当の経験とストレス耐性が無いと難しいです。
話の分かる上司、客先ばかりではなく、また、理解度が高い部下や協力会社ばかりではないためです。
上司や客先を納得させるプレゼン能力、部下や協力会社の仕事を前に進めるための問題解決能力が必要になります。
残業は多いが年収が低い仕事とは
残業が多いのに年収が低いと感じている方は、「みなし残業」があるか確認をすることをおススメします。
みなし残業とは、給料(基本給)に一定時間の残業代を含んでいるということです。
みなし残業20時間と記載があれば、20時間分の残業代がすでに基本給に含まれています。
月に20時間以上残業をしないと、残業代が支払われないということです。
残業が発生しないような仕事なら20時間分の残業代が含まれている給与が貰えるので良いと考える方も居ますが、このような会社は基本的に残業があります。
また、「残業代を含んだ基本給」といっても、そこまで高い基本給が設定されているわけでは無いです。
転職する場合は、その情報もしっかりと確認する必要があります。
知っておいてほしいこと
「仕事に対する考え方」は人それぞれで、プライベートの時間を優先したい、もっと仕事をして役職を上げたい、年収1000万円になりたい、など色々とあります。
自身の考える「仕事に対する考え方」と年収のバランスがあっていないと仕事を前向きに続けることが難しいです。
そこで、転職する際に知っておいてほしいポイントを以下に挙げました。
知っておいてほしいポイント
- 求人に掲載されている情報について
- 年収と幸福度について
- コスパのよい年収について
求人に掲載されている情報について
転職時に多くの求人を参照すると思いますが、仕事内容、求める人材、年収を基本的にみるはずです。
想定年収は数百万単位の幅で記載されていることが多いですが、高い年収を提示されることは基本的には無いです。
提示される場合は、年収が高い仕事で挙げた「残業が多い」かつ「責任のある立場」になると考えた方がよいです。
そういった場合は、何故すでに社員の人をその立場にしないのか、わざわざ外部から転職者を募るのかも考えてみてください。
普通に考えると激務であることが想定されます。
転職する前に、その仕事は求めている仕事なのかを考えてみる必要があります。
年収と幸福度について
今の生活に満足しているか、という幸福度があります。
年収と幸福度の関係は、年収が上がれば上がる程、比例して右肩上がりになるわけではありません。
ある程度までは年収に比例して幸福度は上がっていきますが、それ以降はなだらかになります。
色々な説がありますが、660万程度が一番年収と幸福度のバランスが良い金額になるようです。
幸福度のピークは660万(PRESIDENT online)
コスパのよい年収について
給料が増えると、税金も増えます。
税金を考慮した、最もコスパの良い年収は600万程度と言われています。
もちろん家族構成や住んでいる場所にも影響する事なので、あくまで参考値です。
さいごに(転職をする場合は、バランスを考えて)
転職活動をする際は、求人に書かれている高い年収に目が行きがちです。
冷静に考えればわかることですが、高い年収にはそれに見合った仕事量、責任が伴います。
求めている仕事、転職先は本当にそれであっているのか、改めて考えてください。
仕事に対する考え方と、年収のバランスを考慮した上で、失敗しない転職活動を行ってください。