転職

SES、派遣から見た大企業の社内SEの大変さ(異動や責任)

IT業界では社内SE、情報システム部などの自社の業務を行う働き方が人気です。

その為、社内SEになるための転職をする方も多くいますが、単にSESや派遣のような客先常駐が嫌いという理由の場合は少し考え方を変えた方が良いかもしれません。

大企業になればなるほど、社内SEの方の大変さはSESや派遣をしている私から見ても大変だと感じているためです。

このような方向け

  • 大企業の社内SEへの転職を考えている方
  • 客先常駐が嫌で転職活動をしている方

書いた人の経歴

中小規模のSES企業にて約20年間働いたのち、同じIT業界の派遣(無期雇用)に転職。テストからテスト設計、サーバ系の運用保守から設計まで様々な会社を転々としながら経験を積んできました。

大企業の社内SEが大変だと感じる理由

SESや派遣などの常駐作業者から見えてる社内SEの作業は、全体の一部分だけだと考えています。

その一部分だけでも大変だと感じた点は以下になります。

大変だと感じる点

  • 異動の多さ(全国的な企業の場合は地方異動もある)
  • 責任の大きさ(少しの引継ぎで責任のある位置になる)

異動の多さ(全国的な企業の場合は地方異動もある)

全国に支社や事業所を持つような大企業の場合、定期的な異動が発生することがあります。

少なくとも、私が常駐していた誰もが知っている会社の方は、約3年で異動をしていました。

また、子会社を持つような会社の場合、出向もあるため全国どこに異動が発生するかもわかりません。

当然、都市部から離れた場所へ行く可能性もあります。

考え方によっては、期間は異なりますがSESや派遣の様に常駐先を転々とすることと似ている感じだと考えています。

責任の大きさ(少しの引継ぎで責任のある位置になる)

社内SEの方は責任のある位置、プロジェクトを管理またはそれに近い立場になります。

当然、前任者からの引継ぎ期間は、一人の作業者としてプロジェクトへ参加しますが、前任者が外れた後は管理者になります。

大きなプロジェクトの場合、1~2か月くらいの引継ぎで、全体を理解し、プロジェクトを推進してく必要があります。

管理者ではない場合でも、SESや派遣へ指示を出す位置になるはずです。

客先常駐から見た社内SE

実際に手を動かしている側からすると次のような方が大企業の社内SEに向いていると考えています。

向いている方

  • 調整力(コミュニケーション力)が高い方
  • 理解度が高い方

他部署や常駐作業者との調整力(コミュニケーション力)

定期的な異動があるため、異動後のプロジェクトに関連する方との調整力、コミュニケーション力が必要となります。

細かい部分は別として、全体的な調整をメールの「CC」に入れて、あとは勝手にやっておいて、というタイプの方は難しいと考えています。

なぜなら、調整をしている作業者の方が力を持ってしまうためです。

その作業者が一般的な感覚を持っている方なら良いのですが、ずれている方の場合は、周りの方が耐え切れずに辞めていく可能性もあります。

その為、プロジェクト全体をコントロールするための調整力が必要になります。

システムの理解力

プロジェクトを進めていく上で、想定外の問題は発生します。

このような場合、ある程度システムを理解しておかないと、対策の承認判断を行うことが出来ません。

作業者がSESや派遣の場合、最終的な承認が無いと作業を行うことが責任的に出来ません。

そして、対策が失敗した場合、作業者は承認を貰ったことを理由に自分達に問題は無かったという事を主張します。

このような承認判断を行うため、ある程度の理解は必要になります。

しかし見返りは大きい

社内SEとして、異動や責任の大きさはありますが、それに見合った見返りは大きいです。

年収や退職金などです。

役職が上がれば昇給もしますし、なにより退職金がSESや派遣と比べると大きいです。

SESや派遣は出ないところの方が多いですので。

さいごに(大企業の社内SEは仕事内容を理解した上で転職する)

転職活動で全国的に支社や事業所、また子会社を持つような大企業の社内SEを目指している方は仕事内容を理解して進めることをおススメします。

客先常駐を辞めるために社内SEを希望している方は特に注意してください。

また、中小企業の社内SEの場合にも異動はあり得ますので、会社情報をよく調べて転職活動をしてください。

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