派遣会社に経験者として無期雇用で入社した場合でも、半年から9か月程度は給料が低くなります。
これは給料の見直しが年に2回ある会社の場合で、年に1回しか見直しが無い場合はもっと長くなります。
理由は、派遣先を見つけやすくるため、その人の単価を低く設定しているためです。
このような方向け
- 派遣で働き始めたが、給料が低いと感じている方
- どの程度の期間働けば適切な給料がもらえるのか知りたい方
書いた人の経歴
中小規模のSES企業にて約20年間働いたのち、同じIT業界の派遣(無期雇用)に転職。テストからテスト設計、サーバ系の運用保守から設計まで様々な会社を転々としながら経験を積んできました。
入社後すぐは給料が低い理由
無期雇用で派遣会社に入社した際、最初のうちは給料が低い理由は以下となります。
給料が低くなる理由
- 派遣先を探しやすくするため
- 給料の変更タイミングが半年~1年のため
派遣先を探しやすくするため
有期雇用と異なり、無期雇用は派遣会社の社員となります。
その為、可能な限り待機期間を短くする必要があります。
また、社員に対して、最低でもどの程度の契約単価が必要になるかが決まっています。
入ってくる金額以上に社員に給料を支払う会社は無いので当然です。
社員の設定単価があまりにも高すぎると、派遣先自体が無く、待機期間が長くなり会社として赤字になるため、初めは可能な限り抑えた金額になります。
そして、この設定単価は、給料の基になる値の為、低ければ当然給料は安くなります。
給料の変更タイミングが半年~1年のため
派遣会社によりますが、給料の見直しは半年~1年毎に行われます。
この見直しが入れば、派遣先の契約金に見合った給料に変わるはずです。
4月と10月、1月と7月など、見直し時期は派遣会社によって決まっているため、社内規約を確認してみてください。
もしも見直しが1年毎の場合は、最低1年間は想定よりも低い給料だと考えた方が良いです。
実際の派遣先契約金と大きく差が出る場合の例
具体的な金額例を記載してみます。
- 無期雇用契約で入社、月収32万契約(時給2000円 × 20日 × 8時間 で計算)
- 公開されている会社のマージン率は30%(70%が社員の給料)
上記の様な条件で入社をしたとします。
派遣先が決まったが、会社間の契約は時給4000円だった場合。
本来ならば (時給4000円 × 70%)× 20日 × 8時間 = 月収44.8万 になります。
ただし、給料の変更・見直し時期が半年の場合は、少なくとも半年間は 月収32万 になります。
見直しが1年の場合は、1年間は月収32万です。
年収換算すると150万以上の差になります。
無期雇用で働く場合は、このようなデメリットも理解しておく必要があります。
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時給が反映されるだけ良いという考え方もある
無期雇用にしろ有期雇用にしろ、派遣会社で働く場合、派遣先との契約金で給料が決まります。
半年以上給料に反映されないことは確かにデメリットですが、逆の考え方をすると、半年後には必ず反映されます。
SES企業や、一般的な会社の正社員ではこのような明確な昇給判断は無いです。
何年も頑張って、1年毎の昇給、数年の実績を積んで昇進をして給料が上がっていきます。
半年間で、実績が給料に反映される、という事をプラスに考えることもできます。
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さいごに(入社後、半年は給料は低く抑えられる)
無期雇用契約で派遣社員になった場合、半年から1年間は給料が低い理由を記載しました。
会社目線で見ると、派遣先が不確定なのに高い給料を払えるわけも無いので、分かっていることです。
ただ、働いている側から見ると、公開されているマージンよりも多くとられていると感じてしまいます。
どの程度の期間で給料の見直しが入るか、などは説明が必ず会社からあるはずなので、納得してから働くことをおススメします。